本当に体によいオリーブオイルって？コストコのEVOOはどう？

いい質問だね。エキストラバージンオリーブオイル（EVOO）はオリーブの果実から熱や化学溶剤を使わずに、機械的な手段だけで搾り出された「果実のジュース」として定義されているんだ。この非精製プロセスが他の油脂と違う点だね。

品質を保証するのがIOC（国際オリーブ協会）で、酸度が0.8%以下でなければいけない。

そして、もう一つ大事なのが官能検査だよ。EVOOとして認定されるには、国際的に認定されたテイスティングパネルによる評価で、欠陥なしで、フルーティーさがゼロより大きいことが必須なんだ。

その通り。劣化したり、低品質なオイルを混ぜたりしたオイルには、酸化や加熱による酸っぱい臭いや酸敗臭といった官能的な欠陥が残るんだ。カリフォルニア大学デイビス校の研究では、カリフォルニアで販売されていた輸入EVOOサンプルの約69%が国際基準を満たさなかったという結果も出ているくらい、品質不正は多いんだ。だから、「本物」を見分けるには官能評価が最後の防衛線になるんだよ。

EVOOの脂肪分の大部分は、オレイン酸という一価不飽和脂肪酸で占められているよ。これは心血管系に対する保護効果が広範に研究されている、健康的な脂肪だね。

さらに、EVOOの健康効果を最大限に引き出すのは、精製油では失われるポリフェノールという成分だよ。欧州食品安全機関（EFSA）は、心臓の健康主張をするために、オイル中に最低250 mg/kgのポリフェノールが含まれていることを要求しているんだ。

ラットを使った研究で、EVOOに含まれるポリフェノール、特にオレウロペインという成分が、エネルギー代謝と内分泌機能に顕著な効果を示すことが明らかになっているんだ。

• ノルアドレナリンやアドレナリンの分泌を促進することによって、体熱産生（体を温めること）が高まり、結果として脂質代謝が亢進することが示唆された。

• 高蛋白食を摂取するラットでは、オレウロペインの補給により、体蛋白同化ホルモンであるテストステロン分泌が促進され、体蛋白異化ホルモンであるコルチコステロン分泌が低下して、蛋白代謝も亢進することが示唆されているよ。

ちょっと難しかったね。「体がよくあたたまって、脂肪を使いやすくなる」「体がたんぱく質を上手に使って、筋肉がつきやすくなる」ということ！

コストコのEVOOは、その価格帯で優秀で信頼できると結論づけていいと思うよ。UCデイビスやConsumerLabといった独立した第三者機関のテストで、純正なEVOOであることが確認されているんだ。

特にオーガニック版は、独立したテストの結果、ポリフェノール含有量が300〜400 mg/kg程度であることが分かっている。これは、EFSAが心臓の健康主張に要求する250 mg/kgの基準を明確に上回っているんだね。一般的なスーパーのEVOO（50〜150 mg/kg程度）と比べれば、平均以上の抗酸化能力を持っていると言えるよ。

カークランドは「日常使いの優れた価値」を追求しているんだ。一方で、健康機能性の最大化を目的とした特化型のオイルは、ポリフェノールが600 mg/kgから900 mg/kg以上に達するものもある。

高い濃度のオイルを使えば、同じ抗酸化効果を得るために必要な量が少なく済む。カロリー効率を考えると、特化型オイルに軍配が上がるね。

まず、ビューロベリタス（Bureau Veritas; BV）について解説しよう。 BVは世界的に権威のある独立した認証機関で、カークランドEVOOは、安価な油のブレンドではないこと（純度）や、EVOOとしての等級基準（酸度が低いこと）を満たしていることを、第三者のテストを通じて直接確認する機能を持っていたんだ。

代わりに表示されているDNV-GL ISO 22005は、検証の役割が違うんだ。 DNV-GLが提供するISO 22005は、「食品トレーサビリティ認証」と呼ばれるものなんだ。

BVが「中身は本物」を証明してたのに対して、ISO 22005は「どう作られて、どこから来たか追跡できるシステムがある」のを証明してるってことだね。

ISO 22005で製品の加工工程や原材料のトレーサビリティは保証されているので、そこまで品質が下がったとは考えにくいけど、確かにユーザ視点では味や品質の保証がないということになるね。

もう一つ、カークランドEVOOの注意点として、プラスチックボトルで売られていることが多い点も覚えておいて。油は光や温度、酸素によって劣化が促進されるんだ。プラスチックは安価で便利だけど、オイルの品質を長期間最適に保つには、遮光性の高いダークグラスや缶のボトルが望ましいんだね。

コスパの良いオイルと、特化型のオイルは、調理用と生食・仕上げ用で分けるのが最も賢い使い方だよ。

• 調理用としては、カークランドEVOOのような、真正性が保証されていてコスパの良いオイルを使う。ポリフェノールは加熱で減ってしまうから、高いオイルを使うのはもったいない。そして、EVOOは安定性が高いとはいえ、風味と栄養を保つため190°C以下の温度で使うのが理想だよ。

• 生で食べる（サラダやパンにつける）ときは、ポリフェノールの恩恵を最大限に受けるために、高濃度のポリフェノールオイルを選んで少量摂るのがおすすめだね。

国際基準を満たした高品質なEVOOは、フリーでフルーティーな香りがして、飲んだ時に喉の奥でピリッとした辛味（ペッパー感）があるのがポリフェノールがしっかり含まれているサインだよ。ラベルに酸度（0.8%以下、できれば0.5%以下）と収穫日が明記されているかを確認すると、さらに安心だね。