こんにちは、おゆかよです。プロジェクトを進める中で予想外の問題が発生したことはありますか?問題なしと報告を受けていた実装が、納期間際にスカスカだと気づいた瞬間・・・想像するだけでゾワゾワしますね。では本日も応用情報の勉強していきましょう。
応用情報の問題を出しますね。
JIS Q 21500:2018(プロジェクトマネジメントの手引)によれば、プロセス“リスクの管理”の目的はどれか。
ア 特定したリスクに適切な処置を行うためにリスクを測定して、その優先順位を定める。
イ 発生した場合に、プロジェクトの目標にプラス又はマイナスの影響を与えることがある潜在的リスク事象及びその特性を決定する。
ウ プロジェクトの目標への機会を高めて脅威を軽減するために、選択肢を作成して対策を決定する。
エ リスクへの対応を実行するかどうか及びそれが期待する効果を上げられるかどうかを明らかにし、プロジェクトの混乱を最小限にする。
正解は「ウ」です。
違います・・!正解は「エ」です。💦
申し訳ありません!正解は「エ」ですね。
ChatGPTが間違うくらいだから難しいんでしょうね。
確かに難しい問題ですね!リスク管理は幅広い概念なので、選択肢の細かい違いが理解を難しくしているかもしれません。
解説を読みましたが、「リスク」のプロセスには4つあるということですよ。つまり
・リスクの特定
・リスクの評価
・リスクへの対応
・リスクの管理
だそうです。
その通りですね!リスクのプロセスには以下の4つが含まれます:
- リスクの特定 – どのリスクがプロジェクトに影響を与えるかを特定します。
- リスクの評価 – 特定されたリスクの影響度や発生確率を評価します。
- リスクへの対応 – リスクを軽減、回避、受容などの対応策を決定します。
- リスクの管理 – リスク対応の進捗を監視し、必要に応じて調整します。
この流れを理解すると、プロセス全体が明確になりますね。
解説ありがとうございます。エが正解だとすると、アからウを否定する必要がありますね。
その通りです!「エ」が正解である理由を理解するためには、他の選択肢を否定する必要があります。以下はそれぞれの否定理由です:
- ア: リスクの測定と優先順位付けは重要ですが、これは「リスクの評価」のプロセスに該当し、リスク管理全体の目的ではありません。
- イ: 潜在的リスク事象の特性を決定するのは「リスクの特定」に該当しますが、これも管理全体の目的ではありません。
- ウ: リスク対応策の選択肢を作成し決定するのは「リスクへの対応」のプロセスであり、管理の目的を網羅していません。
したがって、プロジェクトの混乱を最小限に抑える「エ」が、リスク管理全体の目的として正解となります。
ばっちり、解説とも合っていましたよ。
特定・評価・対応・管理
この4つのプロセスを覚えておけばこの問題は解けそうですね。
その通りですね!「特定・評価・対応・管理」の4つのプロセスをしっかり押さえておけば、リスク管理に関する問題は解きやすくなります。このフレームワークを覚えておくことで、応用情報の試験でも自信を持って答えられますね。
もっと読みたい人用
応用情報技術者試験における「リスクの特定、リスクの評価、リスクへの対応、リスクの管理」
応用情報技術者試験では、プロジェクトマネジメントの一環として「リスク管理」が重要なテーマの一つとして扱われています。リスク管理のプロセスは、プロジェクトの成功を確実にするために欠かせないものであり、以下の4つのステップが基本となります。
- リスクの特定
- リスクの評価
- リスクへの対応
- リスクの管理
このブログ記事では、これら4つのプロセスについて詳細に解説し、それぞれがどのように実際のプロジェクトで活用されているのかも説明します。
リスクの特定
リスク管理の最初のステップは、プロジェクトに影響を与える可能性のあるリスクを特定することです。ここでのリスクとは、プロジェクトの目標達成を妨げる可能性がある「不確実な事象」を指します。リスクには、発生すればマイナスの影響を与える「脅威」と、逆にプラスの影響をもたらす「機会」が含まれます。
リスクを特定する方法としては、以下のような手法が一般的です。
- ブレーンストーミング:プロジェクトメンバーが集まり、考えられるリスクを自由に発言し合います。
- チェックリスト分析:過去のプロジェクトから学んだリスクをリスト化し、同様のリスクが今回も発生しないか確認します。
- インタビュー:利害関係者や専門家に対して、プロジェクトに影響を与えるリスクについて意見を求めます。
- SWOT分析:プロジェクトの強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を分析し、リスクを洗い出します。
この「リスクの特定」は、単にリスクを列挙するだけでなく、その発生の原因やリスクの背後にある要素も考慮する必要があります。また、特定したリスクは記録され、後続のプロセスで使用するために詳細な情報を残します。
リスクの評価
リスクを特定した後は、それぞれのリスクがプロジェクトに与える影響を評価します。このプロセスでは、リスクが発生する可能性と、そのリスクが実際に発生した場合の影響度の2つの要素を評価します。
リスク評価には、定性的評価と定量的評価の2種類があります。
- 定性的評価:リスクの影響度や発生確率を、主観的な判断でランク付けします。たとえば、「高」「中」「低」のように、発生の確率や影響の大きさを区分します。これは簡単に実施でき、初期段階でのリスク評価に適しています。
- 定量的評価:リスクの発生確率と影響度を数値化し、リスクの大きさをより正確に測定します。たとえば、「リスクの発生確率×リスクが発生した場合の損失額」という計算式を使うことで、リスクの定量的な影響を把握します。これにより、プロジェクトにどれだけの損失や影響があるかを具体的に把握できるため、リソースをどのリスクに優先的に投入するか判断する材料となります。
この評価により、リスクに優先順位を付け、どのリスクに対して対応を行うかを決定します。
リスクへの対応
リスク評価で優先順位が付けられた後、それぞれのリスクに対して具体的な対応策を講じる必要があります。リスクへの対応には、以下のような方法が考えられます。
- 回避:リスクを完全に避けるために、プロジェクトの計画や作業内容を変更することです。たとえば、外注することで特定のリスクを避けるケースがあります。
- 軽減:リスクが発生した場合の影響や発生確率を減少させるための措置を講じます。たとえば、バックアップ体制を強化することで、システム障害時の影響を最小限に抑えます。
- 転嫁:リスクを他の組織や個人に移すことです。保険に加入することや、契約上のリスクを第三者に移転することが一般的な方法です。
- 受容:リスクが発生する可能性が低い、または影響が軽微であると判断した場合、あえて何もしない選択もあります。この場合、リスクが発生した際には迅速に対処するための準備を行っておくことが重要です。
リスクへの対応策は、リスクの特性に応じて柔軟に決定されるべきです。例えば、プロジェクトの初期段階では、発生確率が高くても影響が軽微なリスクに対しては「受容」を選択し、逆に発生確率が低くても影響が大きいリスクには「軽減」や「回避」を優先します。
リスクの管理
リスク管理の最後のステップは、リスクへの対応策が適切に実施されているか、そして新たなリスクが発生していないかを継続的に監視し、管理することです。リスク管理は一度行って終わりではなく、プロジェクト全体を通じて繰り返し実施する必要があります。
プロジェクトが進行するにつれて、新しいリスクが発生する可能性があり、また既存のリスクの発生確率や影響が変わることもあります。したがって、定期的なレビューとモニタリングが必要です。
リスクの管理に役立つ具体的な活動としては、以下のようなものがあります。
- リスクレビュー:定期的にリスク対応策が効果的かどうかを確認し、必要であれば対応策を変更します。
- リスク報告:プロジェクトの進捗に応じて、リスクに関する最新情報をチームや利害関係者に報告します。これにより、全員がリスクに対して共通の認識を持ち、適切に対応することができます。
- リスクの再評価:リスク評価はプロジェクト開始時だけでなく、プロジェクトの進行に伴って行う必要があります。特に大きな変更があった場合は、リスク評価を再度実施することが推奨されます。
実際のプロジェクトでの活用
実際のプロジェクトにおいて、これらのリスク管理プロセスは非常に重要な役割を果たします。特に大規模なプロジェクトでは、リスクを適切に管理することが成功のカギとなります。たとえば、ITシステムの開発プロジェクトにおいては、納期遅延や予算オーバー、技術的問題などがリスクとして考えられますが、これらを事前に予測し、対応策を講じることで、プロジェクトの混乱を防ぐことが可能です。
また、リスク管理は単に問題を避けるだけでなく、リスクをチャンスに変えるための戦略にもなり得ます。たとえば、新技術を導入するリスクがあっても、それに対応するための準備を行うことで、最終的に競争優位性を確保することができるのです。
まとめ
リスク管理の4つのプロセスである「リスクの特定」「リスクの評価」「リスクへの対応」「リスクの管理」は、プロジェクトの成功を左右する重要な要素です。応用情報技術者試験においても、このフレームワークを理解しておくことで、試験問題への対応力が向上するだけでなく、実際の業務においても有用なスキルとなります。
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